映画「インセプション」で、独楽(こま)は象徴的なアイテムとして登場する。

主人公コブは、今いる場所が人の無意識世界か、それとも現実世界かを見分けるために鉄の独楽を回す。無意識世界=夢ならば、独楽は永遠に回転を続けるが、現実世界ではいつか勢いを失って倒れるからだ。

 

古くは「胡蝶の夢」のように、またアニメ「パプリカ」のように、夢の世界に囚われる物語は多い。夢を仮想現実に置き換えれば、小説「クラインの壺」や映画「マトリックス」も同様だ。

人はそういった理想郷に惹かれながら、現実を失うことを恐れる。

夢はいつか醒めるからだ。

そうした永遠に対する憧れと無常の直視という表裏一体に衝き動かされて、創作は始まるのかもしれない。勝ち目のない抵抗だと知りながら。

 

三島由紀夫は独楽に、刹那の純粋性を感じた。

 

少年は独楽なのだ。独楽が回転して澄んでいる時、独楽には「不気味な能力」が備わり、「全能」でありながら、自身の姿は完全に隠れてしまっている。それは「透明な兇器」に似て、しかも独楽自身はそれに気づかず、軽やかに歌っているのだ。自身が消えていることに気づいていないだけでなく、「何かが自分と入れかわったこと」にも気がつかない。

「独楽」

 

客人は故知らぬ不安で、「死にとなり合わせ」のような感覚を味わったかもしれない。回転する独楽(こま)が極まって澄むような静謐、生(いのち)の極み、いわば「死に似た静謐」と隣り合わせに感じたかもしれない。

「花ざかりの森」

 

独楽の回転はやがて必ずたゆみ、倒れることを知りながら、私もまた夢見ることのやめられない一人だ。


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